河村・・・・。
「河村!!」
気がついた時にはもう彼の名前を呼んでいた。
「あ、不二!」
ふっといつもの笑顔を向けてくれた。
「ごめん、遅くなっちゃって。」
極力表情を変えないように、いつも通りの顔で不二も答える。
「あ、友達?じゃあ私も行くわ。」
河村の傍にいた女の子は邪魔だから、と去っていこうとした。
「じゃあね、隆くん!」
「うん、またね。多加絵さん。」
・・・隆くん・・・?
不二の心に波紋を残して女の子は去っていった。
「・・・可愛い子だね。・・・彼女とか?」
否定してほしくて、思いたくないことを言う。
「ま、まさか!」
顔を赤らめて否定する河村の姿に、少し安堵する。
「でも、そうなるといいかなーなんて、思ったこともあったけど。」
ドクン
「小さいころだけどね。」
「・・・・へえ、今は思ってないの?結構お似合いに見えたけど。」
そんな事思ってない。
君の隣に居るのは僕でなきゃ嫌だ。
「あはは、見かけはね。でもあのひとああ見えて30歳だよ?親戚のお姉さんなんだけど。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・はい?」
30歳?
「じゅ・・・17,8にしか見えなかったけど・・・・。
「うん、自分でも言ってるもん。丁度新婚だから今気分的にも若いんじゃない?」
「新婚・・・?」
ぷ。
「あ・・・あはははははははっ!」
何だ。
そうなのか・・・。
「わ、笑っちゃわるいよ!!不二。」
「ごめん、なんでもないんだ。ちょっとね・・・。」
よかった。ホントによかった。
「ところで、遅れて悪かったね。どこに行く予定だったの?」
「あ、うん。この近くで海と魚の写真展やってるんだ。凄く綺麗だから、不二にも見せたいなって思って。行こう、すぐ近くだから。」
「・・・うん!」
不二の中の波は静けさを取り戻した。
(改めて気づいちゃったな。こんなに河村が好きだったなんて・・・。)
僕の中に残ったのは小さくない波。
嵐になったらどうしてくれるの?・・・責任とってよね。
ねえ、河村?
おまけ
「あー、でも河村で良かった。手塚だったらすごく怒られてたよ。」
「・・・それなんだけどね、不二・・・。」
「何?」
「実はその、手塚と大石とも現地集合で待ち合わせしてたんだ・・・けど。」
「・・・・・・・・・・・・え?」
翌日、朝からグラウンドを走らされている不二と河村の姿があったのは言うまでもない。
end.
はい、テニプリ処女作、タカ不二です。
女性は優紀さんでも良かったんですけど、結局結局オリキャラになってしまいました。
まあちょとした中学生日記・・かな?
内容のない話ですみませんです・・・。
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